事業主の方に知っておいてほしい労災被災者への補償・賠償の基準

労災保険

労災保険とは

労災保険制度(以下「労災保険」)とは、政府によって定められた制度です。労働災害が発生すると、労働者側の生活は不安定なものになり、事業主側には多額の補償義務が発生します。このような事態になると、事業経営にも多大な影響をあたえてしまうため、政府が保険者となり、被災者への各日な給付等を行う制度として誕生しました。
実際、このページを見ている方の中には、労働災害が発生した場合の給付が受けられるのか、判断を下さなければならない経営者・人事担当者の立場の方もいらっしゃると思います。

労災保険の種類とそれぞれの基準

療簑給付 療養給付は、原則として現物(治療や薬剤など)で支給されます。つまり、被災労働者は労災指定病院等の指定医療機関にかかれば無料で治療を受けられるということになります。
休業給付 療養のため労働することができず賃金を受けられない場合に支給されます。休業補償給付の額は、給付基礎日額(通常、平均賃金に相当する額)の 60% です。
傷病年金 療養開始後1年6カ月経過しても傷病が治らず、かつ傷病等級に該当するときには、休業給付を打ち切って傷病年金が給付されることになります。金額は傷病の程度に応じて給付基礎額の313日分、277 日分、245 日分のいずれかとなります。
障害給付 傷病が治った後に後遺障害(後遺症)が 残った時には 、傷害の程度に応じて障害給付が年金または一時金として支給されます。後遺障害等級第1級から第7級は、給付基礎額の313 日分~131 日分、第8級から第14 級は給付基礎額の 503 日分~56 日分となります。
介護給付 障害年金または傷病年金を受給する権利を持っており、一定の障害程度であり、かつ常時または随時介護を必要とする場合に、その介護を受けている期間について、介護に要する費用の実費が支給されます。
遺族給付 労働者が死亡したときは、遺族に対して年金または一時金として支給されます 。遺族給付の額は、年金の場合は給付基礎日 額の153 日分~245日分、一時金の場合、給付基礎額の1,000日分です。
葬祭料 被災労働者が死亡したときは、葬儀を行う人に対して葬祭料が支給されます。葬祭料の額は、給付基礎日額の30日分に31万5千円を加えた額、または基礎給付日額の60日分のいずれか高い方の額が支給されます。

 

損害賠償請求

労働災害の被害にあった当事者・遺族からは、労災保険給付の受給だけでなく、「安全配慮義務」「不法行為責任」という義務違反の観点から、損害賠償請求を受ける可能性があります。
ただし、損害賠償を得るためには、訴訟での使用者の安全配慮義務違反の立証が不可欠であり、過失相殺によって減額がなされるケースも存在します。ぜひお気軽にご相談ください。